2018/10/05

夢日記 10/5

 祖父母の家の近くの懐かしい道を、僕は、高校生のころ仲の良かった友人と一緒に歩いていた。明るい時間帯ではなかったが、暗さは、真っ暗だったり、あるいは曇りの日の夕方のような薄暗さだったり、場面場面で変化していた。

 僕たちはコンビニに寄っていくつもりだったが、その全面ガラス張りの奇妙な「コンビニ」は人も物も何もなく空っぽだったので、入ることを諦めた。

 それから再び彼と歩き続けていると、大きなビルに到着した。暖色の明かりの満ちたロビーに入ると、正面にエレベーターがあり、その近くの壁には油絵が飾ってあった。

 なんとなく、遠目にその配色が気に入り、「これいいね」と言い合いながら、近づいていくと、それは女性が燃えている絵だった。といっても、凄惨な感じのものではなく、どこかコミカルな感じで、またその炎も、よく見れば炎、というよりも、後光のような、一種の精神的な表現であるようにも見えた。一瞬息を飲むような無気味さと、いたずらめいた面白味が感じられた。

 やがてエレベーターが到着し、周囲にいた中年の男たちとともにそれに乗り込むと、そこで目が覚めた。

 僕は目覚めたあとの、まだ夢と現が曖昧な柔らかい意識のなかで、彼は今も元気だろうか、と友人のことを懐かしく思い返した。僕たちの高校では禁止されていたバイトを、彼は家庭の事情で、特別に許可してもらっていた。その「家庭の事情」に、どこか暗いものを感じたけれど、彼自身は明るく、髪型や制服の着こなし方、それから高校生男子としての立ち振る舞いのセンスもよく、女子によくモテるタイプだった。彼と一緒になった帰り道に、自転車に乗りながら見ていた、夜の暗い街の風景が、ふと、脳裏をよぎった。

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